今日は、このあいだ風邪でダウンしていけなかった小樽とか余市とかを回る予定。
「近いから午後出発」
ハマナスの実 |
「小樽や余市は自力でも行けるけど、その先って車じゃないといけないよね。
与作号に頑張ってもらって積丹半島に行きたいな~。」
札幌市は海には面していない。海に面して石狩市。
斜め左に北上すると小樽だ。
小樽運河の横を通り抜けるとすごい観光客で大賑わい。
ひと山越えて、余市の街は静かだけれど、きっとウイスキー工場の中は賑わっているんだろう。
「フルーツの町、余市」って看板が立って道でスイカやメロンやサクランボが売られていたよ。
余市まで来ると、函館本線も国道5号線も半島にそっぽを向くように下へ曲がって行ってしまう。
山がいきなり海の中に突っ込んでいくような海岸線は、とってもきれいなんだけれど、人の行き来には不便そうだ。
半島の中に入るのは国道229号線。
海岸のわきを通るのに、道路の分の平地もないので、岩盤に突っ込むようなトンネルが続くよ。
海際を走る229号線から |
覚えている?
ぼくは、それがここだったとはおじちゃんにいわれるまで気がつかなかった。
11000㎤、27000tという巨大な岩盤がトンネルをふさいで、4回も爆破しなければ救助できなかったんだって。最初の救助までに1週間かかった・・・という大きな事故だった。
1996年のことだ。
近くのセタカムイ岩のそばに慰霊碑が建っていて祭壇が守られている。
セタカムイ岩にも悲しい伝説があるんだよ。
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昔、ラルマキというアイヌの若者が犬を飼っていた。
若者は漁師で、彼の犬はいつも海までラルマキを送り迎えして仲よく暮らしていた。
ところが、ある時の嵐で、ラルマキの船は沈んでしまった。
帰ってこないラルマキを 犬は毎日待っていたんだ。
犬の哀しげな遠吠えの声が何日も聞こえていたそうだ。
そして、ある朝。
村人は、海に向かって遠吠えするその形で犬が岩になってしまっているのを発見したという。
セタは犬、カムイは神さまっていう意味だって。
セタカムイ岩 もっと横からみると遠吠えの形かも |
と、こんな感じのことがお昼ご飯に入ったお店のメニューの裏に書いてあったんだ。
・・・・かわいそうな犬。
すぽたんも犬なので身につまされてしまうよ。
ぼくは、悲しくて何も食べられなかったけど、
おばたんは可哀そうといいながら、ウニちらしを美味しそうに食べていた。
そんなやつだよ、おばたんは。
さて、ここが積丹半島。
ほぼ並ぶようにして神威岬(カムイミサキ)がある。
積丹岬灯台 |
けっこう人が来ている。
襟裳岬より寂しくない。
まっくらなトンネル(ほんとに真っ暗。でも帰りは真っ暗じゃない不思議なトンネルだよ)を抜けて、長い段々を下りていくと波打ち際まで降りられる。
岩も多いけど、角のないまるで河原にある石のような石がいっぱいだ。
あれれ?海の石ってこんなだっけ?
三角の小さい岩を見つけた |
透明~ |
きれいなきれいな水だ。
きっとウニがいるんだろうな。
帰りはまた夕方になってしまった。
セタカムイ岩のところで慰霊碑にお参りした。
どうか、トンネルが崩れませんように。
飛行機が落っこちませんように。
原発事故が起きませんように(泊村原発って積丹半島なんだって)
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さて、すぽたんの夏のほっかいどーを行く旅もこれで終わり。
明日は、時計台の中を見学してから千歳に向かいます。